column

住まいづくりワンポイントアドバイス

2007.08.19

残暑お見舞い申し上げます

連日、暑い日が続いています。最近では40度近いのが普通になってきている感覚が怖い感じすらします。
この時期の住宅・土地の売買は「夏枯れ」と言われるくらい取引が少なく、買う側も売る側も一服してしまう時期です。
さて、数日前に大手住宅メーカー「パナホーム」の身売り話が新聞に出ていました。これから始まる住宅業界再編の一つと報道されていました。
日本を代表する企業「松下電器」の住宅部門であり、昔からの根強いファンもおり、住宅設備関係では他の住宅メーカーに無い特徴もあった住宅会社だけに正直ビックリしました。
確かに、近年リストラを繰り返し経営体質を強化しているようでしたが、他の住宅会社に吸収されるような形になるとは想像だにしませんでした。
バブル経済崩壊後、人口の少子化、住宅ストックの飽和、人生観の多種多様と住宅・不動産を取得する環境は大きく様変わりしてきています。
トヨタとミサワに続く住宅メーカーの合併・吸収、これから始まる再編の足音が確実に近づいてきているようです。

2007.07.25

工務店倒産

先日、地元工務店の一つが倒産しました。この建築会社は分譲住宅を多く手がけている会社でしたが、長きに事業を行っており多くのユーザーさんもいらしゃる会社でした。
岡山では今年に入って中堅ゼネコンや工務店の倒産が続いています。10年余りのデフレ経済を経由しての今日、世の中は景気が上向き拡大しているようですが、建築業界は厳しい受注競争が続いており、今後もこの傾向が続いていくと思われます。
購入、引渡し、移転後は、アフター的なもの以外実害はありませんが、契約間もないケースや引渡し前等であれば大変です。
安さだけの魅力や強引な営業、多額の入金依頼などには注意して慎重な購入を心掛けて下さい。

2007.07.06

岡山土地探し Vor3

100%自分の条件が揃っている土地を見つけるのは難しいものです。また、一般的に好まれる条件が全て揃っている土地は、需要が高く金額的に高くなってしまっています。予算に余裕がある方以外はそういう土地を購入することは難しいのが現実です。
コンサルティングでは、自分の条件にあった土地をどうやって探すかをテーマに、次のような事をお話させていただいています。
(1)購入条件の優先順位を付ける
(2)東西南北(岡山駅を中心に)のエリアは最低決める
(3)資金計画を立て予算を把握する
(4)建てたい住宅のデザインを決める
(5)購入時期を決める(購入の動機を明確にする)
(6)市場価格を知る
これらを一つ一つ確認して、その上で物件を探すようにしています。詳細は割愛しますが、高価な買物ほど「たら」「れば」を考えてしまい決断する時には迷うものですから、「希望に近い物件」と判断し易いように自分の基準を明確にしていきます。
その中でも(5)については、不動産購入決断の為に必要なことで、これがなければ住まい作りのスケジュール自体立てることも出来ません。
物事の判断で一番大切なのは動機であり、それが明確であればあるほど、迷わず決断出来るのだと思います。

2007.06.10

年金問題と住居費

昨今、世間を賑わしている年金問題。確かにお金を受け取った側が記録を管理していないなど、言語道断といわざるを得ません。ただ、このことをここで論じるつもりはありません。今回は、老後の住居費について考えます。
近年の住宅建築者の多くは30代前後の施主が多く、長期のローンを抱える決断とともに購入の選択を迫られます。建てるべきか建てざるべきか?
建てたほうが得と考えます。
家を建てた場合、取得に必要なローンの支払いと固定資産税が「住居費」として必要になります。シビアに言えば修繕費やリフォーム費用も必要になるかもしれません。
一方、賃貸住宅の場合、住居費=家賃です。毎月○万円さえ払えれば住居費として消えていくお金は家賃だけですみますが、より条件の良い広い場所へ移ると家賃は上がり、敷金保証金等まとまったお金もその都度必要になります。
問題は老後の居住の在り方です。持ち家の場合、年金受給時期までにローンが終わっていれば(一般的には終わる)最低年間の固定資産税だけで生活できます。また、介護施設に入る必要になった時にも、持ち家を担保にお金を借り施設に入る選択肢も残されています。
賃貸の場合は、変わらずに家賃を払い続ける、介護サービスを受ける、施設に入る、どのような選択肢も日々毎月、多額の住居費が必要となります。
家を建てる=住宅ローンを背負い込むではなく、将来の為の住居費を抑えると考えたほうが良いのかもしれません。

2007.05.14

町並みづくり

先日、とある住宅会社の見学会に出かけました。そこは通常の完成見学会ではなく、ひとつの団地全体を、建物の外観、意匠、外構統一してデザインしたものでした。
倉敷に出来た団地ですので、白壁をイメージして、外壁の色、屋根の形状などを計算して建てられていました。
外構も統一されており、緑も多く植えられ、カーポートにはコンクリートではなく石を敷いてあり、今よりも今後に亘ってより綺麗になっていくと感じられました。
かといって建物の間取りが同じ訳ではなく、一軒一軒、違った間取り、違った内装や色調に仕上げられています。正直、素晴しい団地でした。この団地は『町並みづくり』を計画し、実行した為、一定の統一感が生まれ美しさを生んだものだと思います。
『町並みづくり』という事を考えた場合、日本と欧州とでは大きく考え方が違います。
ヨーロッパでは土地は国のもの、それを100年とか200年とか借地として借りて建物を建築します。その為、建築制限は『五階建てを建てなさい』とか『壁の色はこの色になります』とか地域ごとにルールが決められています。
日本の建築制限は個人所有の土地に個人所有の建物を建てるため、○○以下○○以内という制限になります。それの是非を言うつもりはありませんが、町並みをつくるという目的で、一定の制約を設けて何かを統一することで美しい町並みをつくり、それによって資産価値を高めたほうが良いのではと思います。
今現在、建てられている団地やマンションが100年後200年後に世界遺産になるでしょうか、少し考えさせられます。
ちなみに冒頭の団地を手がけた担当者とは旧知の仲で少し苦労話を聞かせてもらえましたが、相当の覚悟や労力や努力が必要だったらしいです。その汗は50年後100年後には必ずかえってくるものだと信じています。

2007.04.26

金利動向

今年度は景気回復を反映してか、大手各社を中心にベースアップのニュースが発表されました。地方都市岡山ではあまり好景気を実感できるまでに至っていませんが、大都市を中心に景気は確実に良くなってきているようです。
好景気イコール良いことばかりではありません。住宅取得を考えている人にとっては特に金利が気になると思いますが。景気が良くなれば金利も当然上がっていきます。
金利は特性上、下がるときはある程度時間をかけながら徐々に下がるようです。上昇の際にはかなりのスピードで上がることが多く、過去の事例からはそれが読み取れます。今後は過去の様に急激に上がることは考えにくいですが、今後数年で確実に上昇していく気配はかなり強い状態です。
大都市での景気浮揚や、地価の上昇はおよそ三年~四年経った後に岡山に浸透してきています。首都圏を中心とした地価上昇が地方に来るまでにはもう少し猶予がありそうですが、金利については都銀が上昇すれば、それは先に全国に飛び火します。つまり、地方都市では景気が回復基調になっていなくても、金利だけが上昇する可能性があるのです。
金利上がると言うだけで住宅取得を考えるのは危険ですが、今まさに必要と感じている状態なら、今後の金利動向には充分注意する方が良いでしょう。

2007.03.27

新年度を前に

今年の冬は暖冬だったゆえ、冬を実感しないまますぎた感がありますが、毎年この時期になると気持ちが引き締まる思いがします。
 
新年度に生活環境が大きく変わる方々も多くいらっしゃると思いますが、これを機会に何か新しいことに取り組まれる事をお奨めします。
 
住宅コンサルとしてお奨めしたいのは、住宅取得の折に役立つ財形住宅貯蓄です。財形住宅貯蓄は、勤労者の持家取得の促進を図ることを目的とした勤労者財産形成促進法に基づく貯蓄で、定期に給与天引き預入により積み立てるものです。給与天引きですから貯蓄するには最適の方法ですし、一定の期間続けると利息も非課税になります。また、公的機関で最も安い金利の財形転貸融資が使えるのも魅力の一つです。
給与天引きで取りが少なくなっても、最初に引かれていればそれなりに生活をするものです。その生活に慣れた頃にもう少し財形の天引き額を増やします。そうやって続けていくと、知らず知らずのうちに結構な金額が貯蓄出来ます。
実は、これは住宅ローンのシミュレーションにもなります。家賃+天引き額がローンの支払い可能額と思って下さい。今まで支払った事の無いローンを組むのは不安が付きまとうものです、ローン支払の訓練だと思って財形貯蓄を始めてみてください。
 
財形貯蓄の本当の効果は、実際に借入れを申し込んだ際に出てきます。財形転貸融資なら最高貯蓄額の10倍まで借入可能です。(上限あり)民間のローンを使用する場合にも、長期間に亘ってこつこつ貯蓄を続けてきた方と見られますので、貸付けに対しての個人信用はより高くなります。
 
住まいづくりを将来的にお考えの方は、メリットあってデメリット無しの財形貯蓄を是非始めてみてください。最初の一歩なくしてスタートは切れません。頑張りましょう。

2007.03.23

年度末 引越し

時節柄、引越しの車を多く見かけるようになりました。
年度末は仕事の転勤や学校の就学もあって一年でもっとも引越しが多い時期です。それを見こして中古住宅や建売住宅の広告もこの時期は大変多くなります。
賃貸住宅の場合、引越し費用の他に敷金や礼金、業者への仲介料等がかかります。お子さんのおられるご家庭では、学校が変わることによる新しい制服や教材費もかかったりします。
結構出費がかさむもので、これを機会に住宅取得を考えようかという方がいらっしゃるのもうなずけます。
賃貸住宅に支払う家賃も、自己資産の為に払うローンも同じ住居費です。いつかはマイホームと思っている方でしたら、自分の物になる支払の方が納得感もあります。
そうなってくると、購入計画が動き出すのですが、注意点は購入をあせらないという事です。不動産という大きな買物をする訳ですから、物件の確認はさることながら、近隣の評判、利便性、重要な資金計画等は十分検討出来る時間を確保して下さい。
業者さんによっては、「年度末だから決算割引が出来ます」と言って、契約を早期に迫るケースもあるかもしれませんが、物凄く急がなければならない理由がハッキリしている場合を除いては避けられた方が得策です。実際トラブルや後悔は、こういうケースの時に起こるものです。
急がば回れの精神で購入検討をしましょう。

2007.02.26

不動産市況

現在、岡山での不動産の取引が活発になってきています。
昨年来、デベロッパーを中心に大型の取引が増えてきていましたが、最近では個人の方の住宅用地の購入意欲も高くなってきており引き合いが増えています。
景況感が良くなり、ここ10年来の不動産不況から見れば歓迎すべきことですが、気になるのは地価の上昇です。
現在のところは、人気のある特定の場所だけ高くなっていますが、そうでない所は以前と変わらないという状況でバブル時代のように全体が一律に上がるような現象にはなっていないのが救いです。
バブル時代のように実態とかけ離れたところでのマネーゲームのようにだけはなって欲しくないと願います。
その為にも周りに踊らされる事無く、冷静に客観的に「なぜ必要か」「自分の購買能力」等を考えて購入決定を行うように心掛けて下さい。

2007.02.11

会社の破産

今年になって岡山市内の工務店がいくつか破産しました。
直前まで大きな広告をしていたところもあったせいか、被害にあわれた購入者の方がいらしゃるように聞きました。
過去に同様の件で相談がありましたが、破産申請をした後ではどうする事も出来ません。手続きが司法の場に移ってしまっている事もあり、個人的な対応は出来なくなります。手続きが進み、債権者(契約者)に対する方向性が出るまで待つしかないのが実情です。
トラブルを避けるには、資金繰りの危なくなっている会社を避けるしかないのですが、上場企業でもない限り一般の方が経営実態を把握する事は困難かと思います。
そんな中で出来る事としては、同業者や金融機関の方にいろいろ尋ねて見ることぐらいでしょうか。(知人が要ればベターです…)
「火の無い所に煙は立たない」と言われる通り、何かあれば変な噂を耳にするものです。万が一、そんな噂を聞くようなら慎重に対応してみて下さい。
今回のケースで私が実感したのは、住宅雑誌や広告チラシは広告主の実情とは全く違う顔を持っているケースもあるんだという事です。
広告宣伝には十分気をつけましょう。

2007.01.27

前回の続き・・・

前回、岡山のマンション事情について少しだけ紹介しましたが、それに関して数件メールをいただきました。
そんな中で単刀直入に「岡山でのマンションの購入が得か損か?」という質問がありました。
これは難しい質問です。利用の仕方や購入の動機によって様々な見方があるので一概には損得は言えません。ただ、私の意見は岡山でのマンション購入は限定された場所次第でそれを外すと得は無いと思います。
本来マンションを立地するような場所は地価が高く、とても個人住宅を建てるような場所では無い地域(駅前とか容積率の高い地区)です。
岡山駅前など市内中心部はそれに当たりますので、この様な場所のマンションは本来のメリットが生かせ資産価値も高く問題はないでしょう。
損だと思うのは郊外マンションです。販売価格も手頃でお求め安い物が多いのですが、正直マンションの立地場所としては当てはまっていません。
この様な立地のマンションは将来中古価格が値崩れしてしまい資産価値が極端に悪くなります。よって住替が困難になり、賃貸価格も高く望めません。
岡山は近県に比べて地価の安い地域です。平野が広く環境の良いところが四方にあります。一戸建てが可能な場所には本来マンションは適しませんからその当たりを気を付けて検討して下さい。
安いからと言って下手な買いにならぬよう気をつけましょう。特にローンをする買物ならなおさらです。

2007.01.21

マンション購入

最近、無料相談で多いのが「マンション購入」についてです。
当社では、新築住宅の請負工事を業務のメインとしていますが、現在の世情も反映してか「マンションの購入」に関しての相談事多くなっています。
マンションは出来上り品の購入ですので「売買契約」になります。
いわゆる建売住宅の購入なのですが、実際には建築中にモデルルームを見て購入を決断する、というのが他と大きく違うところです。(この業界では建物が完成するまでにいかに完売出来るかどうかがポイントのようです)
相談の多くは、
「住み替える時にいくらで売れるのか?」
「戸建てとマンションでは将来を考えたらどちらが良いか?」
「共同住宅であるデメリットは?」
など、購入後の展開についてのアドバイスを求めてこられているケースが多く、ほとんどの方が「購入は決めているが最後に客観的な意見が聞きたい」との思いでご相談いただいているようです。

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