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住まいづくりワンポイントアドバイス

2023.04.20

太陽光パネルのリサイクルと処分

2011年の東日本大震災を境に再生可能エネルギーの需要が高まり、国は再生可能エネルギーの活用を促進するための「再生可能エネルギー特別措置法」や「固定価格買取制度」を制定しました。それにより、早く安価で設置できる太陽光発電システムが急激に普及することとなり、一般住宅への設置だけではなく、事業者による大規模な太陽光発電施設も作られ、現在では全発電量の2割を超えるレベルまでになっています。

再生可能エネルギー代表格でもある太陽光発電システムの普及は歓迎すべきことですが、急激な増加の過程でいくつかの課題を抱えることにもなりました。一つは太陽光パネル設置において環境破壊を起こしかねない事案が見受けられること、もう一つは太陽光パネルの寿命とともに膨大な量の産業廃棄物が生まれ、それをどのように処分していくかという問題です。

太陽光パネルの寿命は20年から30年程度と言われており、2040年頃には最終処分の処理能力を超える大量の太陽光パネルが破棄されることが見込まれています。太陽光パネルは主にシリコン、ガラス、アルミニュウム、銅などの材料で作られているのでリサイクルが可能である一方、鉛・セレン・カドミウムといった有害物質も含まれていますので産業廃棄物として適切に処分をしなければなりません。撤去する折には資格を持つ専門業者に依頼をし、撤去費・運搬費・処分費などの費用を負担する必要があります。

国は、太陽光パネルのリサイクル、リユース、処分を促進するための「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン」を公表し、中間処理を行う事業者の技術開発の支援やリサイクルシステムの構築を推し進めています。今後、住宅に太陽光パネルを設置することが義務化されることが見込まれる中、循環型社会の実現には消費者も相応の負担と協力が必要であることを考えると、設置利用者は廃棄に必要な費用の積立などはしておくことが求められます。

 

株式会社スタイルプランニング

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