年も明け1月も半ばを過ぎました。毎年言ってますが、時が過ぎるのが本当に早く感じるようになりました。
さて、年明けの住宅業界はどうかというと、例年業界の性格上仕事のエンジンが掛かるまでに時間は掛かるのですが、例年にも増してそのスタートがゆっくりしているように感じます。というか今だ新しい年を迎えての元気?を感じられません。
たしかに昨年夏以降、住宅市場はかなり冷えており、昨年の住宅着工件数も80万戸水準だったと言われています。(国土交通省速報値) この数字は40年ぶりの低水準で、1960年代後半から続いていた年間着工件数100万戸以上がいよいよ途切れるよ必至のようです。
日本の人口からすれば年間100万戸の住宅着工件数は元々多すぎる数字と言われいます、経済成長を最優先にしてきた我が国にとって、個人消費の中でも郡を抜いて金額、経済波及効果の高い住宅産業は、政府としてもより多くの力を注いだ業界でもあります。
昨年も政策面では、過去最高の住宅ローン控除額、生前贈与無税額の拡充、住宅ローンの金利低下、各種の減税の継続、と打つ手は全て打っていました。そんな中で100万戸割れの現実は衝撃的なことであり、業界の持つ厳しさを直面する出来事になります。
悲観論を述べているのではありませんが、従来のやり方や商品提供では打開できなくなってきている現実を受け入れる必要はあります。車産業がそうであるように、世界同時不況から販売台数の激減を受け、ハイブリットカーへの転換が急速に進み、それを先手で実行してきたメーカーだけが生き残れるのではないかと言われる状況です。
住宅産業もしかりで、今まで主体だった住宅の考え方・作り方に限界が来ていることを受け入れ、エンドユーザーの目線で意見を聞き、環境に優しく、持続可能なものであり、デザインが優れる、と言うような提案をしていかなければならない時期にきています。さらに、販売・営業方法も、従来の売り手側主体の形から買い手側主体に変化させることが必要とされています。
今までと比較すると何かと悲観的になりがちですが、これが普通と思えば何てことないものですし、逆に大きくチェンジする時と思えばワクワクし期待も膨らみます。日本人は適応力の高い人種ですから苦境をバネにして新しいものを生み出す力は持っています。したがって、住宅産業でも今までとは違う魅力的な住宅や提案が出てくる一年になるのではないかと期待が持てます。
住宅産業維新が始まりそうなそんな予感がしています。
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今年の動向・・・
大晦日
今年もあと数時間で終わります。
仕事納めをして、自宅での片付けも終わり、一息ついている時です。
色々あった一年でしたが、無事健康で仕事をすることができありがたく感じています。
来年は業界的には厳しい一年になると思いますが、大きな転換時の生みの苦しみと思えば明るい未来も感じれます。
何事にも前向きに取り組んで行こうと思います。
今年一年お世話になりました。そして来年も宜しくお願い致します。
今年もあと僅か・・・
今年も残り2週間余りになりました。過ぎてしまえばあっという間の1年でした。毎年毎年1年が早くなる感覚がピークになっているように感じています。
さて、今年の住宅環境を振り返ってみると、一言では「変」の年だったように感じます。昨年、資本主義経済の根本を考えさせられるリーマンショックが起き、今年はその影響が直接的に我々に降りかかってきました。
雇用の不安、所得の減少、先行き不安から物を買う意欲が著しく低下し住宅着工件数が激減しました。以前から日本は新築着工件数が人口に対して多過ぎ、いずれは着工件数が年100万戸を切ると言われていましたがそれが現実になった年となりました。
ある意味必然の出来事であったと思います。今までの生活習慣に居心地の良さを感じていた私たちは、その突然の変化に戸惑い、見えない不安感にさいなまれたように思います。慣れ親しんだ環境から、大きく転換しなければならないことに対し失う事の不安ばかりに神経を尖らせてしまったのだと思います。
今年は長期優良住宅認定制度や住宅減税、住宅ローン金利のさらなる低下、中古市場の取引活発化など購入者にとっては良い事もありましたが、今まで行なわれてきた政策の延長から生まれた政策では、今までの需要を元に戻すことはもはや無理なように感じます。
新しい出来事が始まると言う事は、古い物や考え方を捨てる必要があります。良い意味で新しい未来にワクワクし、意欲を沸き立たせる出来事でもあるのですから、ここは全ての物事を根本的に考え直し、新しい発想をしていかなければならないでしょう。
来年はそんな変化が具体的に起きることを期待しています。また、起きなければ益々閉塞感が高まるのだとも思います。
住宅に携わる業者の皆さん、住宅を購入するお客さん、どちらとも今までに無い変化をする必要がでてきています。
11月はイベント三昧
11月も下旬に入りました。今日からは今年最後の3連休、天気も良さそうなので行楽、買物を計画されている方も多いかと思います。11月の中頃には一時冷え込みもありましたが、ここ数日は昼間は丁度良いくらいの気候なのでお出掛けには最適です。
さて、私はというと・・・11月はイベント三昧で5回のうち3回のイベントが終わったところです。残り2回はこの3連休中にあります。行楽には最適な時期だけに参加される方は思ったより多くはないのですが、来場いただいた方はとても熱心に耳を傾けられる方が多かったように思います。話をさせていただいてる私も、折角お越しいただいた方々には少しでも多くのことをお伝えしたいとの思いもあって熱っぽく語らしていただいている次第です。
何度もお話はしていますが、麻生政権時の景気対策大盤振る舞いで、住宅を新たに取得しようとされる方には最高の条件が揃っているのは事実です。それが故に、このようなイベントなどを活用し少しでも多くの情報を手に入れられることをお勧めします。
残り2回のイベントは、22日(日)は三井ホームさん青江展示場での「不動産コンサルティング」、23日(祝)はHS青江センターハウスでの「土地取得セミナー」を予定しています。どちらも無料ですので、主催者にお問合せのうえご参加下さい。世の中は少し閉塞感があり元気がないですが、不安がっていても何も始まりません。こんな時こそ意欲を沸かせれるような行動を自ら起こし、前向きになって生き生きすることが大切なように思います。
突然の嬉しい訪問
前にもコラムで紹介したファイナンスのエンドユーザー向けコンサルティング会社「キャッシュフローコンサルティング」の上野社長と増永取締役が突然弊社を訪問してくれました。
私は住宅取得・不動産売買のコンサルティングを主として業務を行なっていますが、キャッシュフローコンサルティングさんはライフプランを考えたファイナンスのコンサルティングを行なっていらしゃいます。
共に住宅取得に関するコンサルティング関係ですから、それぞれ活動しているフィールドも似ていて、増永さんとは住宅会社さんや総合展示場などで時々顔を合わせます。上野さんは広島を拠点として活動しているので実は今日が始めての顔合わせでした。
増永さんとは、日頃から我々が行なっているエンドユーザー向けコンサルティングをもっと多くの方々に利用していただく方法はないかと話をしています。今回、互いの活動も一つの段階を迎え若干ですが認知度も上がってきたので、力を合わせて共同イベントを企画しませんかと提案してくれました。
その提案には大賛成で、「我々だから出来るイベントをぜひやろう!」と話は盛り上がりました。どうせやるなら、私たちと同様な仕事をしている仲間にも声を掛け、盛り沢山の内容にしたいとの話に発展し、コンサルティング仲間の力を終結するためにも協会を作れないかとの話にもなりました。
同じ価値観を持って仕事をしている仲間との話は時間を忘れさせてくれます。そして、このような話が出来るようになった現状に喜びも感じます。一人ひとりの力は知れていますが、力を合わせることで2倍にも3倍にもすることができるので今回の提案をぜひ具体化したいと思いました。
「思えば成せる」と言う言葉があります。それを実践しようと思った出来事でした。
長期優良住宅セミナー
今年の6月4日に「長期優良住宅」の普及に関する法律が施行され、未来に向けた新しい住まいづくりがスタートしました。2007年福田政権時に、国土交通省「200年住宅構想」のもと、「安心良質な住宅」「省エネ住宅でCO2削減」「資産価値を高めるストック住宅」をテーマに制定された制度です。
「長期優良住宅」は認定制度になっていますので、各住宅会社はその認定を取得した住宅を各々提案し始めたところです。
国民負担軽減、CO2削減、国富構造の是正という大きなテーマの下、住宅のあり方や活用の仕方を大きく変化させていこうという試みは、住宅購入者にとってありがたいことでありかつ魅力的なものです。
ただいつもそうですが、購入者にとっては今一つ内容が良く分からなく、その認定のためにコストがどのくらいかかるのか?どんなメリットがあるのか?必要性は?という疑問点があります。
情報が多いだけにそれを整理する必要性がありますし、自分にとって必要なのかどうかを見極めることが大切です。そんな中、岡山市内にあるOHKハウジングパークさんが「長期優良住宅セミナー」を行なう事になりました。そして、そのセミナーの講師として私が参加させていただくことになりました。
我々の豊かな将来を考える上ではとても大切な「長期優良住宅」。その内容とメリットなどを整理してお話をさせていただこうと思います。お時間ある方は主催者にお問合せいただき、ぜひお参加いただけたらと思います。(費用は無料です)
日時:11月8日(日)午後1時半~午後3時半
場所:岡山市中区原尾島 OHKハウジングパーク総合展示場 センターハウス
住宅取得時の資金贈与
本日の朝刊に住宅取得時の生前贈与についての記事がありました。現在の住宅取得時における生前贈与については610万円まで無税となっていますが、この金額を2,110万円まで拡大しようとの記事でした。
貯蓄資金の流動化と住宅建設の重要喚起を促す政策との事ですが、これだけの贈与枠拡大は過去最大で、かなり思い切った政策と思います。現在、麻生政権時に手立てされた住宅ローン減税も過去最大の規模で施行されていますので、貰うのも借りるのも購入者にとっては減税という形でメリットを受けれるようになります。
景気浮揚効果の高い住宅政策は、過去にも大きな減税などを行って需要喚起を促してきました。そして、その効果もあったように感じます。ただ現在は、人口の減少、ライフスタイルの多様化、住宅のストック飽和問題、雇用の不安という問題があり、住宅そのものの必要性が過去とは全く違っている現実があります。
そんな環境の中、過去と同様な政策でどこまで効果があるか疑問も感じますが、住宅を必要としている購入者にはメリットが大きいのは間違いなく、一つの動機付けになることも事実です。
そして一工夫していただけるなら、時代に沿った一歩踏み込んだ形で「リノベーション工事減税」や「太陽光パネルの補助金拡大」「緑地確保減税」など、全く新しい政策を加えていただくと新たな需要が喚起を促すように思います。
折角チェンジしたのですから、ここは思い切って将来の為になる政策を打ってもらいたいものです。前原大臣頑張って下さい。
民主党頑張れ!
9月は例年通り忙しい毎日でした。今年は全体的に低調な住宅・不動産業界ですが、中間決算時期が絡むこの9月は、各住宅会社の営業キャンペーン時期でもあり、営業の方々に鞭が入ったのか何かどたばたとした日々がずっと続きました。
さて、話は変わりますが新政権になって3週間余り、民主党は頑張っていますね~政権交代という言葉の意味を感じれる報道が毎日のようになされています。新しい大臣の顔つき、言動を見ていると「やる気」と「気概」を感じます。そして何より、仕事をしているという姿勢が感じ取れます。これは自民党時代には全く感じなかったことです。
マスコミはマイナス面を強調し、面白おかしく取り上げていますが、今行なわれている事は自民党時代では出来なかった政策ですから障害や困難があって当たり前です。既得権を守ろうとする抵抗があるのも仕方ありません。それを応援するのでは無く、マイナス面を強調し、国民を不安にしている報道には嫌悪感を覚えます。私自身、今回のことでマスコミ嫌いになりました。
元々、農耕民族である日本人は変化する事を嫌う人種と言われています。その日本人がチェンジを望み、選挙で政権交代を選択をしたと言うことは画期的なことです。今までと違う道を選択すると言う事は困難や障害はつきものですが、それを超えてこそ新しい物を手に入れれるのだとしたら、今は政府の行なっている政策を温かい眼で見守る必要があると思います。
良い意味で政治が国民の手に戻ったように感じます。ぜひ、国民にとって良い政治であるよう頑張ってもらいたいと民主党を応援しています。
政権交代
8月30日に行なわれた衆議院選挙、今回の選挙は「政権交代」が大きなテーマとなり、選挙中は私の周辺でも選挙に関する話題があちこちでされるような選挙でした。
結果はご存知の通り民主党の圧勝で終わりました。自民党のネガティブキャンペーンは政権与党とは思えない酷いもので聞くに堪えないものでしたが、国民はその程度のことしか話せない自民党に対してきつ~いお灸をすえたように思います。
昨年、アメリカが牽引してきた市場主義経済の終わりを告げる「リーマンショック」があり、アメリカの大統領選挙でも大きな政治のチェンジがありました。今回の衆議院選挙も一つの時代が終わる出来事のように感じます。
現在の社会的な閉塞感や将来への不安解消、格差の改善を行うためには、新しい人達で、今までと違う考え方で新たなルールを作る必要があるでしょう。今回はそういう意味での国民の選択であり、その期待も大きいと思います。
民主党はそれを肝に銘じ、決しておごることなく(自民党のように)真摯に政治に取り組んで欲しいと思います。公約に掲げたことを実現する事がその存在価値を高める事を忘れないようにして欲しいと願います。
さて、そんな私も民主党のマニフェストに何が書いてあるのかとあらためて見てみたところ、自らの不動産業界に関する記述がありました。「一つの業者が売り手と買い手の両方から手数料を取る両手取り引きを原則禁止とする」と言うものです。
安全かつ安心に消費者目線での不動産取引を実行しようとした場合、「両手取り引きの原則禁止」は重要な意味を持ってきます。「利益相反」という矛盾を解消できる施策ですから本来あるべき考え方と言えます。
不動産業界は手数料が半分になると嘆くところも出てくると思いますが、適切な取引と消費者の保護を考えれば今まで規制しなかった事に問題があり、この機会に改善する事は必要であると思います。
当社で行なっているバイヤーズエージェントの考え方はまさにこの事であり、本来あるべき姿であると思っていますので、私はこの政策を歓迎します。
これは一例ではありますが、政権交代する事で今まで当たり前にしていた事を見直すことが出来るチャンスになります。ぜひ民主党には、国民の生活目線で物事を見ていただき、国民の選択が良かったと思える政策を実施していただきたいと思います。
木造の素材を生かした家
先週の土曜日に完成見学会に行って来ました。当日は真夏の太陽が照りつける暑~い日でしたしたが、お昼間だった事もありゆっくり見学させていただきました。
施主は不動産コンサルティングでお世話させていただいたN様です。施工は不動産バイヤーズエージェント提携企業の「福富建設」さんでした。建物は施主の希望であった木造の質感を充分に生かした温もりのある自然素材の家、施主の意向が反映した素敵なお住まいに仕上がっていました。
↓玄関からの外観 ↓南側からの外観
↓木の温もりが素敵なリビング ↓キッチンも木製のオーダーです
施主のN様は、長い間希望のアリアで土地を探されていましたが、中々見つからないので福富建設さんのお勧めもあって不動産コンサルティングを受けられました。
アドバイスさせていただいたのは、土地探しは土地の条件だけで物件を探すのではなく、希望の住まい方や家族の趣味趣向が生かされる場所を求めること、理想の住宅を建てる為の土地を探しであること、そしてそれを踏まえた上での資金の割り振りでした。
それを踏まえて、関連会社でもあるファーストランドの情報網を駆使し物件を提供させていただきました。そしてコンサルティングの3ヵ月後に現在の土地を取得され、この度の新築完成となったのです。
新築を拝見して出た一言は「N様らしいな~」という言葉でした。多分、満足度の高い新築計画ではなかったのかと思います。
岡山の建築家との懇親会
先日、岡山の建築家5名の方と懇親会(意見交換会)を行いました。幹事は日頃仕事でお世話になっている(株)unita設計室・横田設計士さんで、横田設計士さんのブレーンである建築家の方々とお酒の飲みながら話をするという場でありました。
集まった皆さんはつわものぞろい?で、いろいろな話を伺いました。もちろん、私が行っているコンサルティングの話もさせていただいたのですが、建築家の方々の「生き様」というか「志」というかクリエイティブな仕事ならではの苦労や取り組みの話はとても刺激的で興味深いものでした。
詳しい事を書くと何時間掛かるか分からないので割愛しますが、形の無い物を作っていく作業はとても大変で多くのエネルギーを使います。それを支えるには情熱が必要で、席を共にした建築家の皆さんはその煮えたぎる情熱をビシビシ発しておられました。
建築においての設計と施工、これは一体でなくてはいけない反面一定の距離をおいた緊張感も必要な関係であるといえます。最近は住宅メーカーを代表として設計と施工を一体にした体系をとっているところが多いのですが、この場合メリットだけでなくデメリットも生んでしまっている現実があります。
建築家の方々と話をしていて感じたのは、それに対しての危機感というか、改善というか、変えていかなければいけない(本来の姿に戻す)という問題意識だったように感じます。私の仕事に置き換えてみるとまた違った見方もありますが、今やっている設計士、施工者、エンドユーザーの通訳をする仕事の必要性は今回も強く思いました。
このような時間は色々な事を気づかせてくれる切欠になります。今後も機会があればこのような時間は作りたいですし、出来れば何らかの形で発信していきたいと思います。
外部ネットワーク
ここ数ヶ月かなり忙しい日々が続いています。ありがたい事なので不満では無いのですが、何せ体は一つしかないので、アポイントの調整がかなり難しくなっています。
以前ですと、急な連絡をいただいても時間を作る事が出来たのですが、今は一週間前では難しく、予約を早め早めに入れていただいてやっとという状態です。
コンサルティングの仕事は、個人の経験と情報に加えヒアリング能力がとても必要です。それが無ければただ話を聞くだけで、アドバイスするところまで行きません。したがって、時間が無いから代わりに誰か、という訳には行きません。必然的にキャパシティが決まってしまうので引き受けられる仕事が限られてしまいます。
私は、多くの方々にコンサルティングを利用していただくことを信条としていますが、これでは自分の意に反してしまうので、新しい試みを始める事にしました。
今回、HPでも「外部ネットワーク」という形でご紹介していますが、日頃一緒に仕事をする機会が多いブレーンの方々にお手伝いいただくシステムをとるようにしました。ご紹介している方々はそれぞれその道のエキスパートで人間性も豊かな方々ですから、きっと適切な解決策を見出してくれると思っています。
アテンドは私が直接させていただきます。お悩みの事があればお気軽に相談してみて下さい。そしてご連絡は出来るだけEメールでお願いします。