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コラム

2022.05.15

「全館空調」と「全館換気」の特徴

Q:「全館空調」と「全館換気」の特徴を教えて下さい

「全館空調」、「全館換気」ともに住まい全体の空気環境を管理する空調設備機器です。最近の住宅は高い省エネ性能を求められることもあり、その普及とともに設置されるようになった空調機器ですが、大きく異なる点としては、「全館空調」には換気機能に加えて温度調整機能があるという点です。

「全館空調」の温度調整機能はいわゆるエアコンなのですが、室内ごとに設置するような個別型ではなく、本体は1台でダクトを通じて各室の空調・換気をおこないます。24時間家の中を一定の温度に保ち空気環境を整える機器なので、夏場だけ2階が暑いとか、冬場に廊下やトイレ・洗面所が寒いということがありません。各室、各所に設置された吹き出し口から24時間、温度調整をした空気を緩く出すことで個別エアコン特有の不快な風もありませんし、高性能換気システムの空気清浄能力も高く、室内の空気を常に綺麗な状態に保ちます。最近では加湿機能付きタイプも出ており室内の乾燥を防ぐこともできます。家の中はどこであっても同じ空気環境、同じ温度で、快適な住環境を作ってくれる優れものなのですが、本体設備は高価で壁や天井にダクト工事をする必要があり、高気密高断熱の住宅であることが必須となりますから、初期費用は相応に掛かるという点が難点といえます。

一方、「全館換気」は、「24時間換気システム」とも呼ばれていますが、国が省エネを推進する目的で気密性能の高い住宅を求めた背景から、2003年以降の新築住宅には法律で設置することが義務付けられています。高気密の住宅は適切な換気をおこなわなければ空気環境が悪くなる恐れがありますので、それを防ぐ為に「24時間換気システム」を設置することになったという訳です。この「全館換気」システムには、「一種、二種、三種」という三つの種類がありますが、全自動で機械的換気をおこなうシステムを「一種換気システム」といいます。これは全ての吸排気口に機械的換気装置が付き、24時間、室内と外の空気を常に入れ替え、空気を入れ替えるときに熱だけを交換する熱交換機能や、高性能フィルターにより空気清浄をおこなう機能等を有しています。費用の面で見ると、「一種換気システム」が一番高価で、「三種換気システム」が一番安価です。「全館換気」の機器には室内の温度調整をする機能はありませんので、「全館空調」の機器と比べれば費用面ではかなり安く設置できますが、温度調整については他の設備機器を使っておこなう必要があります。

全ての住宅設備機器に共通して言えますが、自己のライフスタイルにどの設備機器が合うのか、費用対効果の面ではどうなのかなどを建築会社とよく相談をして、適切な設備機器を決めることが大切です。また、機能面でだけでなく使いこなせるかどうかも良く検討する必要があります。

 

株式会社スタイルプランニング

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